呼吸免疫研究所について
当クリニックでは、クリニック内に呼吸免疫研究所を併設しています。
院長のこれまでのキャリアの一部を継続して、大学や研究所との共同研究により呼吸器アレルギー病学の基礎的な研究を推し進め、治療法の進歩に少しでも貢献することを目指しています。現在、東京大学医学部アレルギーリウマチ内科、麻酔科、群馬大学生体調節研究所などの国内施設、ドイツチュービンゲン大学、英国グラスゴー大学などの海外施設との間で共同研究を推進しています。
主な研究テーマは、脂質代謝とアレルギーの関係や、気管支喘息の病態における樹状細胞やマクロファージの機能の研究などです。例えば、東京大学アレルギーリウマチ内科に在籍中、院長の研究グループは、骨粗鬆症の予防に用いられているビスホスホネートと呼ばれる薬剤の一つが、気管支のアレルギー性炎症を抑制できることをマウスで見出しました。このことは、高齢の喘息の患者さんでは、骨粗鬆症の予防にビスホスホネートを服用していると、喘息にも効果を発揮する可能性があり、治療の効率化や医療費の削減に寄与できるかもしれないことを示しています。次のステップとして、実際に患者さんで効果が見られるかを科学的に検証する必要があり、臨床的な検討を考慮しています。
当施設では、こうした臨床的研究やあるいは新薬の臨床治験の実施に際して患者さんのご協力を賜る場合がありますので、何とぞ宜しくご協力をお願い致します。その場合にはあくまでも、研究の必要性や意義・安全性、患者さんが研究に参加して下さることあるいは参加を断ることのいずれの場合にも、診療上何らの不利益を被らないこと、患者さんのプライバシーおよび個人情報は完全に守られることなどを十分にご説明し、個々の患者さんに同意して頂いた上で実施させて頂きます。
院長の最近の講演スライド
※専門的な内容になりますが、興味のある方はご覧ください
Year-in-Review気管支喘息:病態
第25回日本アレルギー学会春季臨床集会教育セミナー11(平成25年5月12日)
病気になりにくい身体を作る!~鼻炎合併喘息に対するトータルライフケア~
第35回青森県アレルギー懇話会学術講演会(平成24年9月21日)
呼吸器系における樹状細胞の機能とその制御
第40回日本免疫学会学術大会クリニカルセミナー3(平成23年11月27日)
“One Airway, One Disease”の観点からみた
ロイコトリエンの意義と制御
第60回日本アレルギー学会秋季学術大会イブニングシンポジウム 7(平成22年11月26日)